高気密・高断熱住宅を建てるメリット・デメリットについて解説!

公開日:2022/09/15  最終更新日:2022/09/26

高気密・高断熱性住宅の基準や定義をご存知でしょうか。最近では、高気密・高断熱住宅を建てることが注目されています。この記事では、高気密・高断熱住宅の基準や定義、高気密・高断熱住宅を建てるメリットとデメリットを紹介します。注意するべきポイントも紹介するので、家づくりを考えている方は参考にしてください。

高気密・高断熱住宅の基準や定義

高気密・高断熱住宅とは、高気密住宅と高断熱住宅が合わさった住宅のことをいいます。では、高気密住宅と高断熱住宅とはどのような特徴の住宅のことなのでしょうか。

高気密住宅は、家の隙間が少なく気密性の高い住宅のことです。断熱材や高気密部材、気密テープなどを使用して建設しています。

高断熱住宅は、屋外の温度が影響しないような断熱性が高い住宅のことです。床や壁に断熱材を使用したり、断熱性がある窓を設置したりして断熱性を高めています。

それぞれの特徴をあわせもっている住宅のことを高気密・高断熱住宅と呼ばれ、明確な基準や定義はありません。基準や定義は、住宅メーカーが独自に設けていることが多いようです。

高気密・高断熱住宅を建てるメリット

高気密・高断熱住宅を建てるメリットを紹介します。

省エネになる

高気密・高断熱住宅は、隙間が少ないため屋外の温度が影響しにくいのです。そのため、冷暖房を必要以上に使用しなくても快適に過ごせます。冷暖房の効率が上がるので省エネになるのです。24時間換気システムも設置されることから、冷暖房の効率が悪くなる心配もありません。

省エネになることで、光熱費を抑えることにもつながります。暑さや寒さに左右されず、年間を通して快適に過ごせることは、大きなメリットといえるでしょう。

ヒートショックを予防できる

温度差が大きいことが原因で、血圧や脈拍の変動を引き起こし心臓発作などが起きる危険性があります。冬に、リビングが暖かいが浴室は寒いという状況になりヒートショックになる確率が上がってしまいます。

高気密・高断熱住宅ならば、室内の温度が一定に保たれるので、ヒートショックの予防ができるのです。

高気密・高断熱住宅を建てるデメリット

高気密・高断熱住宅を建てるとメリットも多くありますが、少なからずデメリットも存在します。デメリットを紹介するので参考にしてください。

結露が発生しやすい

壁や天井の内部に結露が発生しやすくなります。内部に断熱材を入れるのですが、隙間ができることで内部結露が発生してしまうのです。結露は建材の劣化やカビなどの原因になるので注意が必要です。結露を防止するために、建材選びを慎重に行いましょう。

部屋が乾燥しやすい

外部からほとんど湿気が入ってこないので、部屋が乾燥しやすくなります。静電気が発生しやすくなったり、風邪をひきやすくなったりする可能性があるのです。そのため、加湿器を設置して対策する必要があります。

建設費用がかかる

高気密・高断熱住宅は、一般的な住宅と比べると建設費用が高くなります。材料費が高いものが多く、技術力も必要になることから、費用も高くなるのです。

しかし、建設費用はかかりますが、光熱費が抑えられることが期待できます。建設費用を抑えるよりも、ランニングコストを加味して考えるとよいかもしれません。

高気密・高断熱住宅を建てる際に注意するべきポイント

高気密・高断熱住宅を建てる際に注意するべきポイントを紹介します。高気密・高断熱住宅建ててから後悔することがないように、事前に把握しておくことが重要です。

換気システムは第1種換気方式を選択する

高気密・高断熱住宅は気密性が高いので、換気システム選びが重要です。換気システムが正常に動かないと結露やカビ、健康被害などにもつながります。換気システムはいくつか種類があるのですが、第1種換気システムを選択しましょう。

第1種換気システムは、給気と排気ともに機械を使った換気となります。シックハウス症候群などのリスクを防ぐためにも第1種換気システムをおすすめします。

断熱等性能等級が高い施工会社を選ぶ

断熱等性能等級とは、断熱性能が高い家を建てられるかどうかを示す基準となります。等級は1から4まであるので、もっとも等級が高いのは4の施工会社です。断熱性能が高い家を建てられる等級の高い施工会社を選ぶようにしましょう。

気密測定を行っている施工会社を選ぶ

断熱性と同様に、気密性に関してもしっかり気密測定を実施している施工会社を選びましょう。気密性は、家を建てた後に測定しないと詳細は分かりません。そのため、気密性を曖昧にせず、明確にしている施工会社を選んだ方が安心です。

まとめ

高気密・高断熱住宅について紹介しました。高気密・高断熱住宅は、一定の室温を保ち続けるので、年間を通して快適に暮らせる住宅です。省エネ効果やヒートショックの予防もできるでしょう。

しかし、結露や乾燥、費用面などからデメリットと感じる人も多いでしょう。高気密・高断熱住宅を建てる際に注意するべきポイントを考慮することで、解決できる部分もあります。安心して暮らせる家づくりをするために、役立ててください。

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