平屋の注文住宅を建てる際に注意するべきポイントについて解説!

公開日:2023/02/15  


一戸建てと聞いたら二階建てをイメージするかもしれませんが、近年では平屋の人気が高まっています。実際に2014年に建てられた平屋は約3万3千棟であったのに対し、2017年にはおよそ4万1千棟と1.26倍に増えているのです。そこで本記事では、平屋を建てるメリットやデメリットについて、さらにどのような人におすすめかを解説します。

平屋の注文住宅を建てるメリット

平屋とは1階建ての建物のことを指します。平屋と聞くと長方形のI型の建物をイメージするかもしれませんが、中庭を確保したコの字型の建物や、中央に完全プライベートの中庭を確保したロの字型の建物、そのほかL字型や扇型の建物もあります。そして、近年平屋の人気が非常に高まっていますが、それはさまざまなメリットがあるからなのです。

まず、生活導線がスムーズになることが大きなメリットだといえます。二階建ての建物の場合、1階と2階に生活空間が分かれてしまうため、1階で洗濯したものを2階に運んだり、トイレのために2階から1階に下りたりする必要があるでしょう。

一方、平屋はすべてをワンフロアに集約できるので、生活導線がスムーズになるのです。また、平屋は階段がないので、バリアフリーに対応しやすいというメリットもあります。階段があるとすべてをバリアフリーにするのは困難ですが、平屋なら室内をフラットにすることで年齢を重ねても快適に生活できます。

さらに、平屋は構造が安定しているため耐震性を確保しやすい、災害が起きたときにサッと屋外に出られるなどの魅力もあります。このように、平屋にはさまざまなメリットがあるため、近年人気が高まっているのです。

平屋の注文住宅を建てるデメリット

さまざまな魅力がある平屋ですが、デメリットもあります。まず、平屋を建てるのは広い土地が必要だということでしょう。2階建てと同じ延べ床面積の住宅を建てる場合、平屋の場合は約2倍の面積が必要です。土地の価格が高いエリアでは、土地代だけでかなり高額になるため、平屋を建てたくても現実的にむずかしい方が多いのではないでしょうか。

さらに、土地はエリアによって建蔽率が決まっており、建蔽率が50%の場合は土地面積の半分までしか建物を建てられません。そのため、建物の大きさや建蔽率の有無にもよりますが、平屋を建てるには60~70坪程度の土地が必要になるでしょう。

また、広い土地を購入するのにお金がかかることに加え、建物本体も割高になることがデメリットです。というのも、建物は基礎や屋根などに高額な費用がかかるのですが、2階建てと同じ延べ床面積の平屋を建てる場合、約2倍の基礎や屋根材が必要になります。平屋は階段が不要なので、建物をコンパクトにして建築費用を抑えやすいものの、二階建てに比べると割高になるといえるでしょう。

そのほか、平屋は外に接しない内側の部屋ができるため日当たりや風通しの確保がむずかしい、水害時に危険といったメリットもあります。平屋を建てるときは、ハザードマップを確認する、避難場所をチェックしておくことが必須だといえるでしょう。

平屋の注文住宅はどんな人におすすめ?

近年人気の平屋は多くのメリットがありますが、一方でデメリットもあります。そこで、自分自身のライフスタイルと平屋が合っているかを確認したうえで、選ぶことが重要です。まず、平屋は生活導線をスムーズにできるメリットがあるので、家事の負担をできるだけ減らしたい方におすすめです。

また、階段がないため、バリアフリーの空間を作れる平屋は老後に向けた住み替え、夫婦のみの入居を検討している方にも適しているでしょう。また、平屋は周囲の視線を感じやすいというデメリットがあるので、人通りの少ない場所に建てるのに最適です。

さらに広い土地も必要なので、都会よりも郊外に住みたい、田舎で自然を感じられる暮らしがしたいという方にもピッタリでしょう。平屋は二階建てにはないメリットがあるので、どのような生活をしたいかによって住まいの形を考えることが大切です。

平屋の注文住宅を建てる際に注意するべきポイント

平屋を建てるときは、土地と間取り、価格の3点に注意する必要があります。まず、土地は平屋を建てられる大きさの確保したうえで、理想の間取りが実現できるかを確認しましょう。また、周囲の目線が気になりがちなので、人通りや周辺の道路の交通量についてもチェックしておくのがおすすめです。

次に、間取りですが、ライフスタイルを考えて設計ることが大切です。ただ、現状のライフスタイルだけでなく、子どもが独立した後や老後の暮らしにも配慮した間取りにして、長く快適に住める空間にしておくようにしましょう。

最後に価格ですが、平屋は2階建てよりも高額になりがちです。毎月のローンの返済を考えると、家にかかるお金はできるだけ安く抑えたいものですが、安さを重要視するあまり快適性が失われてしまっては後悔につながります。費用面も考慮しつつ、本当に快適に暮らせるかどうかを考えたうえで、平屋にするか二階建てにするかを選びましょう。

まとめ

近年人気の平屋は、さまざまなメリットがあります。生活導線がワンフロアで完結できる、階段がないためバリアフリーの住まいにできることなどが魅力です。しかし、平屋を建てるには広い土地を購入しなければならない、建物本体の価格が2階建てよりも割高になりがちであるなどのデメリットもあります。魅力の多い平屋ですが、デメリットがあるのも事実です。そこで、メリットとデメリットを踏まえたうえで、自分自身のライフスタイルに合う住まいは何かを考えることが大切だといえるでしょう。

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